語感モード

伝えるためには、まず理解しないとね。

2007.10.29 投稿者:藤川麻夕子

昨日、私としては最長距離の出張に行ってきました。
行き先は長野県安曇野市(そう考えると私って本当にお客さんが関東の会社ばっかりだったんだなあ)。りんご農園のサイトを作ることになり、その農園を実際に見に行ってきたのです。

日帰りだったので滞在はほんの数時間だったのですが、得たものは大きかったです。これまでに農園の方とは一度東京でお会いしていましたが、言葉で伝えられたものと私が実際に見たものとでは、ぜんぜん印象が違いました。実際に見ることで、Webを作る私の視点から見て、何を伝えるべきなのかが見えた気がしています。

農園のオーナーは、私よりも年下。脱サラして去年から始めたばかりの新米オーナーですが、これからのことをいろいろ夢見ながら、目をきらきらさせてがんばっています。始めたばかりだからこそ持てる強いこだわりを、サイトで出していけたらなあ、なんて思います。


Webサイトは、伝えたい人(店長とかWebマスター)と、伝えたい対象(ユーザー)をつなぐもの。Webサイトを作る私たちは、それぞれの思いが一方通行にならないようにしなければならないと思います。ほとんどの場合、Webサイトは「伝えたい人」の依頼で作るので、どうしても内容がそちら側に寄りがちになります。「伝えたいこと」をいかに「伝えたい対象」に伝わる表現で作れるかが、私たちの力が問われる部分だと思います。

そのためには、当たり前ですが、「伝えたいこと」を作り手が分かっていないといけない。
東京での打ち合わせで「伝えたいこと」は言葉では分かっていました。でも実際に現地に行って話をしてみると、オーナー側が勝手に「これは伝えなくてもいいだろう」と判断して、私に伝えていなかった情報がたくさんあったのです。「それは言ったほうがいいですよ!」と言うと、「そうか、こういうことを言わなきゃいけないんですね...」とあちらも初めて分かったりします。

ヒアリングってほんとに大事。Webサイトを作るのに直接関係ないことでも、とにかく話をするって大事だなあと改めて思いました。人と人とがきちんとつながることができるサイトを作るために、まずは依頼者と私たち作り手がきちんとつながらなければ、最初の一歩が踏み出せないんですよね。

収穫直前のとりたてりんごはほんとにおいしかった!
これをみなさんに食べていただけるように、がんばらなくては。